記事の詳細

小澤茂男はバンコクへの旅行を計画していました。バンコクには仕事で年に1・2回行っているのですが、毎日接待やなんやかんやでゆっくりすることはできず、観光も1日いければ良い方でした。最初は全く興味がなかった国ですが、何度か出向いているうちに面白い町だなと感じるようになり、町を1人でぶらぶら歩いてみたいといった願望を持っていました。
そんなとき、部署移動などの兼ね合いもあり有給を消化する機会ができました。有給消化で1週間ほど休暇が取れたので、妻とバンコク旅行へ行こうといった話しになり、2人で旅行する準備を進めていました。
子供もいるのですが、すでに社会人と大学生で自宅を離れていることから、夫婦2人でのんびりと旅行を楽しみたいといった趣旨もありました。2人での旅行はそれこそ新婚当時以来であり、とても楽しみにしていました。
特に妻はテンションが高めでした。どこから仕入れてきたのかよくわからなかったのですが、ホテルについても楽しみにしているようで、ちょっといいランクのホテルへの宿泊を計画しているようでした。

小澤茂男は1人で町をぶらぶらする時間もほしいと告げ、その間妻はホテルで読書を楽しむとのことでした。
ホテルについては寝られればどこでもいいといったスタンスのため、特段こだわりはなくまさしく妻へお任せ状態でした。
1週間まるまる旅行することも考えたのですが、体力のことも考慮し、6日間の旅行としました。1日は休養日にあてようといった考えです。少しでも時間を有効に利用したかったので、仕事が終わったその日の夜中のフライトでバンコクへ旅たつことにしました。
妻と成田空港で待ち合わせてし、飛行機に乗り込むと夕飯とビールの影響かすぐに眠りについてしまいました。
朝方、電気がつき機内食のサービスがスタートしました。小澤茂男は食べるかどうか迷いました。せっかくまもなくバンコクに着くのだから、バンコクでおいしいものを食べたいといった思いがありました。妻も同じだったようで、機内食は2人我慢することにしました。
そうこうしているうちにあっという前にバンコクへ到着しました。出張で何度か来ていることもあり、空港についてはなんとなく土地勘があったといいます。
小澤茂男は早速タクシーに乗り込み、ホテルに向かうことにしました。ホテルに荷物を預け思い存分観光しようといった計画でした。ホテルについたのは朝の9時だったのですが、すでに準備が出来ているからチェックインしてもいいといったことを言われ、チェックインすることができました。荷物を置いて、早々に外に繰り出すことにしました。

朝食がまだだったことから、2人はおなかがすきはじめました。何にしようか相談したところご飯ものが良いとのことで、ガイドブックに書いてある人気のおかゆのお店に行ってみることにしました。タイのおかゆについては、ホテルの朝食で何度か食べたことがあったのですが、屋台系のお店で食べるのは初めてでした。どういったものか、ちょっとどきどきしつつ、初めての屋台利用となりました。
小澤茂男と妻はそのおいしさにとても驚きました。おいしいといったことは記載されており、日本人の口にもあうことはわかっていたのですが、ホテルで食べるものよりも格段においしく感じ、日本のおかゆよりもはるかにおいしいといった感覚でした。ホカホカのおかゆとしょうがやお肉などがうまくマッチしていて、なんともいえないうまさを引き立たせていました。妻も屋台は初体験で恐る恐るだったのですが、こんなにおいしいところだとは知らず1度も立ち寄ったことがないことを後悔したほどです。
次に王宮方面に移動することにしました。タイといえば世界遺産登録されているお寺をみないわけにはいきません。
ガイドブックにしたがってタクシーにのってから場所をつげ、移動しました。見学しているうちにあっという間に15時になりました。ランチもまだだったため、どこからランチをしながら少し休憩をしようといったことになりました。

ランチというには時間が遅かったのですが、チャオプラヤ川沿いに景色が良いお店が紹介されており、そこに行くことにしました。
チャオプラヤ川で景色を楽しみつつ、おいしいタイ料理を食べました。またフルーツシェークが名物とのことで、マンゴーシェークやスイカシェークをオーダーしました。
そうこうしているうちにすっかり日が落ちました。夕暮れ時もそのレストランに居座り、風景を眺めていました。
自分たちのペースでゆったりと観光できるのは非常に珍しい機会であり、こうした旅行もいいなと思いました。
さっきご飯を食べたばかりなのに、夕飯はどうしようかという話になって、いくお店について考え始めました。
タイといえばえびが名物であるといった記載もあったことから、夜はえびを食べようといった話をしていました。
えびについては出張の際も食べた経験があり、とてもおいしくまた安価であるイメージが強かった一品です。

東南アジア独特の気候や風土は、慣れるまでに少し時間を要すもの。小澤茂男夫妻も最初は、不安がありましたが現地についてみると、想像していたよりもおいしい屋台や日本では見ることのできない様式の寺院を見て回るなど、充実した一週間を過ごすことができました。

バンコクから帰る日になって小澤茂男はあることを思いつきます。それは、妻とともに記念写真を取ることです。思えば、新婚旅行をして以来久しく二人きりでの時間をとることがなかった上に、次にいつこういう機会に恵まれるかもわかりません。そこで、今回の旅行の為に買ってきた一眼レフをホテルの従業員に手渡し、妻が選んだホテルの入り口で二人の撮影をお願いしたのです。

関連記事

おすすめ記事

登録されている記事はございません。

ページ上部へ戻る